【コラム】かいせいくん と りあすちゃん のなるほど日記
第三回:さんりくは郷土芸能の宝庫
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みなさん、こんにちは。わたしたちは、かいせい と りあす です。
コラム第三回目は、「さんりくは郷土芸能の宝庫のおはなし」をするよ。
<イラスト左:かいせいくん イラスト右:りあすちゃん>
(かいせい【以下 か】) こんにちは、かいせいです。9月になるとね お祭りの太鼓の音が聞こえてくるんだよ!今年は3年ぶりの開催ってところも多いみたいで、あちこちで練習が始まったね~。りあすちゃんはお祭りに出るの?
(りあす【以下 り 】) え~~ 出てみたいかな~って ちょっぴり思うけど、、、、ムリムリ(汗)見ているだけで十分だよ~。みんなすごくかっこいいし‼ とっても楽しみだな~。
(か) そうだね~ みんなお祭りを楽しみにしてるよね~。いわゆる秋祭りっていうところもあるけど、神社の例大祭とか 神楽とか虎舞、曳舟とか山車とか・・・それぞれの地域で違うんだよね!すごいな~!
(り) 三陸では郷土芸能が各地域にあるんだけど、その数がハンパないらしいよ~。1つのまちにいくつもの郷土芸能の団体があったりして・・・。
(か) そうなの??!!そういわれるまで、気が付かなかった!確かに・・・。たとえば大槌町内でも20近い団体があると聞いているし、それが16市町村(三陸ジオパークのエリア)で数えたら・・・。それはすごい数になるよね!だから三陸は「郷土芸能の宝庫」って呼ばれるんだね! なるほど~。
(り) そうでしょ~~すごいよね! 世界的にも注目されているんだって。でもなんでこんなに多くの郷土芸能が三陸の各地にできたんだろうね??
(か) おそらく、三陸に住む人々は昔は今みたいに車があるわけじゃないし、山間のそれぞれのまちの狭い範囲で暮らしてきたでしょ。高い山を越えて行き来する人って限られたんじゃないかなって、考えられるよね。それも三陸のリアスとテラスの地形があったから、って・・・つながるよね~!
(り) うんうんそう思う!だから、その地域ごとに歴史文化が育まれてきたんだと思うよ。郷土芸能もきっと!それこそ昔から五穀豊穣とかで、神様に豊作をお願いするよね。お天道様が見ているよって、悪いことはできないぞって言うよね~(笑)
【大槌祭りでの、神輿の水垢離(みずごり)の様子。水垢離(みずごり)とは、冷水を浴びて身を清め、神仏の前に清浄な身となる意味があるとのこと。またはそのようにして行われる祈願の方法ともいわれていて、神道の禊に通じるものがあるそう。】
か) しかもね、稲作が始まったのは弥生時代だって。一般的に習うけど、当時稲作に向かない寒冷な岩手の地は、特に沿岸の三陸はいろいろ違ったらしいよ。 昨年の県立博物館の特別展で聞いて、そうなんだぁ~ってわかったけど、それも三陸の地形に関係しているんだよね~~「なるほど」だったよ。
り) わかった! それ「やませ」だよね! やませって三陸特有の自然現象なんだけど、夏の暑い時に沿岸はやませのおかげで涼しくなるよね。 でもその反面お米が育たないほどの冷夏になることもあって、、、、。だからその昔は三陸に飢饉が多かったりしたんだよね、きっと、、、。それで三閉伊一揆とかが起こった!
か) わー 日本史だね~! 教科書では苦手だったけど、そう考えるとよくわかる~~。そういうことなんだって、つながる~~。
り) だよねー。なんだかスッキリというか、、、腑に落ちるというか、、。なんだか面白いよね!
か) それとね、郷土芸能にはその演目にも意味があって、その謂れを聞いてみると、「なるほど」なんだよ~。それぞれが代々受け継がれているけど、そもそもの起源もそれぞれに違っているんだよ。 当時の江戸から伝わってきたとか、房州から伝わってきたとか・・・。「虎は千里行って千里帰る」っていう故事から、虎舞ができたとか・・・ 。
【大槌祭り 陸中弁天虎舞。町内赤浜の若者数十人により結成された「赤浜虎舞」が前身で、その後、大槌湾の真ん中に浮かぶ蓬莱島に祀られる弁天神社に、和藤内の大神宮のお札と吉里吉里善兵衛ゆかりの品が納められたことを契機に「陸中弁天虎舞」と改称し、現在に至っているとのこと。】
り) 虎舞も各地であってそれぞれに違うから、虎舞協議会っていうものあるんだって。 でもね、震災の時には、祭りの道具も衣装も、全部なくなってしまったというところもあったんだって・・。 それでもね 無事だった郷土芸能団体の人たちが(この状況下でやっていいのだろうか・・・と)迷いながらも鎮魂の祈りを込めてその舞を披露して、被災した地域の人の励みになったっていう話も聞いたよ。
か) うんうん、、、、 そうだったね、、、、そうだったね、、、。それほど、地域のみなさんが想いを持っているものなんだね~。
り) 震災をきっかけに いろんな支援をいただいたけど、郷土芸能の関係でもたくさんの縁が繋がったって。ありがたいよね~。海外公演に招待されたり三陸国際芸術祭が始まったり・・・。 この前 洋野町で開催された「三陸未来芸能彩」を見に行ってきたよ! すごい迫力だし!とにかくかっこいいし、素敵だし! 感動だった~~♡
https://sanriku-travel.jp/know/event_info/p5314
か) いいな~~♡ 9月24日には大船渡で「三陸篝火芸能祭」があるんだよね!!
https://sanfes.com/event/kagaribi-bonfire-festival
屋外のスペースで7団体が出演するんだけど、今まではそういった各地からの合同での開催はなかったんじゃないかな? それもある意味、震災を機に復興支援の一環で、三陸がつながって郷土芸能が世界から注目をされるようになったってことだよね!!
り) でもね、それぞれの地域で、現地での舞をぜひ見てほしいな~!! 一年のうちで一番 町中が盛り上がって賑やかになるよね~。これから各地のお祭りが開催されるので、日程が重なるところもあるらしいけど! そういえば、かいせいくんは お祭りにでるの?
か) う~~~ん 出たいかな~と思うけど、どこかの団体に入れてもらえるのかな??
り) それこそ、子どもたちの数が減って、どこの団体でも募集中らしいよ。きっと歓迎されるはずだよ!出た方がきっともっと楽しいよね~ お花ももらえるしね!
か) そうなんだー じゃあ来年・・・練習から参加してみようかな?? 今年は自分の住んでいる地域のお祭りだけじゃなくて、隣町のお祭りも見に行って来ようかな~。
り) うん♡ 一緒に見に行こうよ。ワクワクするね♡
(参考)
★TWITTER 三陸ジオパーク推進協議会
https://twitter.com/sanrikugeo48/status/1547440508900823040?s=20&t=TkfoCChuAoOsvmrB0uUJ3Q
★ジオコラム 三陸海岸に特有の自然・風土と人々の暮らし
※本企画は、不定期更新いたします。引き続き、お楽しみに!
【ライター】
かいせいくん と りあすちゃん
【協力】
三陸ジオパーク推進協議会