三陸国際ガストロノミー会議2020 三陸と世界をつなぐ『食』のキャラバン 取材レポート <No.1>

人気シェフとともに、三陸の美食を生み出す生産者の元を訪れました!

  • 宮古市
  • 山田町
  • 大槌町

こんにちは。三陸DMO@イーティです。

10月末に県農林水産部流通課主催による、人気シェフと生産者が集い三陸の食をテーマに交流する「三陸国際ガストロノミー会議2020」が、大船渡市内にて開催されました。

イベントの開会に先立ち、シェフを招聘し食材生産者の生産現場を巡る「食」のキャラバンを2日間実施しました。

ありがたいことに、イーティもフルで潜入取材することができました!

三陸の美食を生み出す生産者を巡った2日間について、これから4回にわけてレポートしたいと思います。 

※不定期に掲載します


<三陸と世界をつなぐ『食』のキャラバン>

 

①佐兵衛家のてまひまきのこ園 (宮古市長沢)

【訪問先参加者:芳賀隆・幸子ご夫妻 財団法人日本きのこセンター盛岡事務所 ヨネザワ氏】

原木椎茸のホダ木栽培場所の近くに行くには大型バスは困難なので、ジャンボタクシー2台に分乗しました。

タクシーを降りた後、15分くらい歩いて到着です。

芳賀隆さんから椎茸栽培についてレクチャー頂きました。芳賀さんは農林水産大臣賞を頂くなど、原木椎茸づくりの名人です。

自ら太い木を選別し伐採後、1年間寝かせた後2年間ハウスの中で栽培し、3年目から山に持っていきます。これを行うことで、椎茸の身が締まり肉厚で味の濃い、良い椎茸ができるそうです。この手間な作業が特徴で、通常冬場の栽培は難しいとされておりますが、ハウスを活用することで冬季でも栽培可能となっています。

2019年には台湾にも輸出を行いました。

 

日本きのこセンターのヨネザワさんからは、補足説明を頂きました。生椎茸は菌床栽培が多く原木での栽培は東北では珍しいそうで、本県は椎茸の生産量は日本で10番目に多いのですが、東北で一番は本県なのだそうです。椎茸は8-9割水でできていて、(芳賀さんのは)ハウスに持ち込んで栽培しているから身が締まって、味の濃い椎茸ができているんです、とのこと。試食させて頂きましたが、肉厚で歯ごたえがすごかったです。

芳賀さんが生産している生椎茸は、道の駅やまだや川徳デパートでたまに販売されているそうなので、見かけたら要チェックしてみてくださいね!!

 

②大槌酒米研究会 (大槌町新町)

【訪問先参加者:佐々木重吾様】

佐々木さんからは、大槌酒米研究会についてレクチャー頂きました。

この場所は震災後泥をかぶり、がれき置き場になりましたが、それから見事に復活した場所です。ここで栽培した酒米は、釜石に酒蔵がある浜千鳥に総生産の40%以上使われています。

この土地はやせていて、米は米粒が小さくでんぷんが少ない(品種:吟ぎんが)ので、酒米にするには良い米となっているそうです。

研究会そのものは、平成17(2005)年位に浜千鳥の社長から地元の米で酒を作りたい、との声があったことから発足。地元で作った米や酒を地元で消費することを目指していて、浜千鳥は7割程度地元消費されているとのこと。

参加者の方から、「津波をかぶった後、稲の成長に影響があったのでしょうか?」との質問がありましたが、佐々木さんいわく、「今まで何十回も経験していて、それでも何度も作ってきているので影響はありません。大槌というのは、生産現場と住む所が一緒。津波で何回流されても戻ってくる、そういう土地なんです。」と語られました。

佐々木さんの、大槌人であることへのアイデンティティーというものでしょうか。

そういうのが垣間見えた言葉であったように感じました。

<No.2 へ続きます> ⇒ https://sanriku-travel.jp/fun/area_report/p3581

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