令和4年度盛岡第三高等学校第一学年 総合探究授業同行レポート★釜石鵜住居コース

  • 釜石市
  • 自然
  • 震災学習

【プログラム内容】

鵜住居コース 一次産業/地域コミュニティの再生 震災復興を学ぶ

1.火おこし体験&浜焼プログラム(根浜シーサイド)

<プログラム提供者>

  • 火おこし体験 三陸ひとつなぎ自然学校 代表 伊藤聡 氏 (講話 火おこし指導)
  • 浜焼プログラム 地元漁師 佐藤啓太 氏 (講話、漁業体験指導)
  • サポート 根浜シーサイド 小松野麻実 氏

2.釜石版クロスロードゲーム

<プログラム提供者>

  • 岩手県立釜石高校 釜石高校の防災・伝承グループ「夢団」防災ゲームチーム

【プログラムコーディネート】

  • 三陸ひとつなぎ自然学校 伊藤聡氏

1.火おこし体験&浜焼プログラム(根浜シーサイド)

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本年度の盛岡三高の三陸探究実習の釜石プログラム「釜石鵜住居 一次産業/地域コミュニティの再生 震災復興を学ぶ」、スタートは根浜シーサイドのキャンプ場を教室に、さんつなこと「三陸ひとつなぎ自然学校」代表、伊藤聡さんのコーディネートプランで、火おこし体験&浜焼プログラムが行われました。

伊藤さんからは自らの震災体験から火おこしのプログラム、釜石に移住して漁師を始めた、佐藤啓太さんからは養殖漁業のお話と、水揚したばかりのホタテを処理し試食を行うという体験内容でした。

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伊藤さんが自身の津波を逃れ、山で暖を取った火おこしの話から、命を守るための行動そして判断について、実際にあった当時の様子が伝えられました。勤めていた宿(宝来館)の裏山に逃げ、そこで津波に流されながらも山際で助かった方と暖をとるために火おこしたこと。助かった命を寒さの中でどのように守るか、安全な山の中か、津波がまた来る危険のある津波で浸水した宿への避難か、命を守る行動について葛藤の話がありました。

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そして実際に火おこしの体験をスタート。3人1グループでマッチの使い方、枝や、薪をつかいわけての火おこしになります。

つきやすい枝だけではすぐ火が消えそうになる、持続する燃え方を工夫して、ホタテを焼く準備を進めていきました。

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火おこしマスター(伊藤さん、小松野さん)からOKがもらえたら、続いて漁師佐藤さんの指導でホタテ磨きの作業です。生徒一人一人に、試食のホタテを用意していただきました。

海から揚げたてのホタテはゆうれいほやや海綿上の物が付いた状態なので、専用包丁でホタテ表面をきれいにする、出荷前に行われる浜の作業を体験しました。

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【綺麗になったホタテは火加減をコントロールして、焼き始めます。】

貝が開いたら、殻を合わせてひっくり返して蒸し焼き状態に、焼き上がりを確認しておたのしみの試食です。火おこし、浜の作業を体験しながら、コミュニティの話、命を守る行動、地域の漁業について体験を通じて考えていただきました。

マッシュルームも用意していただき、残った火種で残り時間も焼き体験、アウトドアスキルが皆さんアップした模様です。

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       【焼きあがったホタテを前に、思わずの笑顔】

「火が起こせない方は、ホタテが食べれません!」

との話もあり、真剣に取り組んだみなさん、無事全員が食べることができました。

 [226KB]【天候にも恵まれ、良好なロケーションでの自然学校】

災害避難での決断、そして海の豊かさとおいしさ、そして人気のキャンプ場でのコミュニティづくりの体験となりました。

綺麗に整備されたキャンプ場でお昼の後、場所を変えて地元高校生の待つ、鵜住居地区生活応援センターへ。

2.釜石高校の「夢団」の防災ゲームチームが考えたクロスロードゲーム

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鵜住居地区生活応援センターでは釜石高校の防災・伝承グループ「夢団」の考えたクロスロードゲームが行われました。夢団とは釜石高の生徒有志で結成する防災・震災伝承グループ、今回はその中の防災ゲームチームが出身中学校で防災意識の差が生じていることに注目し、その差を埋める方法としてクロスロードゲームを企画しました。

ゲームの内容は実際に釜石で起きた出来事をもとにした、震災が発生してからの「6つの究極の問いかけ」に対して、自分ならどうするか、その理由をグループ内で共有、グループとしての結論を発表するワークショップ形式で行われました。

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各自の考えを付箋に、いろんな考えに触れ、グループでの決断を行いその理由を発表します。

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参加していただいた生徒さんからは、防災について考える良い機会を頂いたとのメッセージを頂きました。(※同世代高校生の間での学びの場としても貴重な機会となりました)

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【終了後はうのすまいトモス前で集合写真】

釜石で実際にあった出来事、漁業体験、そして生徒さん方の伝承活動を通じて災害時の備え、「防災について深く考え、話し合う」機会にしていただけた様子です。

プログラム全体をコーディネートしていただいた、伊藤さん、漁業を通じて食の体験を提供いただいた佐藤さん、サポートいただいた小松野さん、そして釜石高校「夢団」防災ゲームチームの皆様ご苦労さまでした。平日ということもあり生徒さん方の活動は学校側の調整、ご家族のご理解、協力があってできた貴重なプログラムでもありました。

※探究学習に望まれる、地域と学校の関係で作り上げる学びの場づくりの事例としても、参考になる内容でした。

※注意:工程内ではマスクを着用・手指消毒を心がけ、全体写真の時だけ一部マスクを外しております。

<本編でご紹介した団体・施設のご案内>

☆ 施設紹介 根浜シーサイド

☆ 鵜住居地区生活応援センター

レポート:観光地域づくりコーディネーター 佐々木恒人

お問い合わせ

令和4年度盛岡第三高等学校第一学年 総合探究授業同行レポート★釜石鵜住居コース

  • 公益財団法人さんりく基金DMO事業部(三陸DMOセンター)
  • 住所:岩手県宮古市五月町1-20 宮古合同庁舎2F
  • 電話番号:0193-77-5760

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