令和4年度盛岡第三高等学校第一学年 総合探究授業同行レポート★山田コース
- 山田町
- 食
- 震災学習
- 施設
【山田町コース 】
商店街の再生復興と未来へ向けたまちづくり
【プログラム内容】
1.薪(まき)割り体験/大槌ガイド/震災講話
<プログラム提供者>
新生やまだ商店街 椎屋 百代氏
2.「スローショッピング」体験
<プログラム提供者>
びはんコーポレーション 営業統括マネージャー 椎屋 百代氏
1 震災ガイド&復興まち歩きつまみぐいツアー
10月18日(火)は快晴に恵まれぽかぽかとした陽気の中、学生38名で始まりました。
三陸鉄道山田駅に集まり椎屋さんの自己紹介そして本日の流れを説明。午前中は2~3人で1台のタブレットを使いながら街歩きをします。最初に駅となりにある三陸ジオパーク総合案内版に移動し三陸の位置関係と山田町の地形の特徴など説明がありました。ここで山田町の基本的な概要を頭に入れてスタートしました。
次に駅の向かいにあるスーパー「ひばんストア オール店」に移動して「つまみぐい」体験です。山田町の特産品である山田せんべいを生徒一人ひとりが油で素揚げします。そうすると、カリッとした食感と胡麻の風味が広がるせんべいがすぐ出来上がります。揚げたてのせんべいをその場で試食しました。
生徒:「子供でも食べやすいし美味しいです。」
先生:「こんなにうまいとは」と絶句!生徒さんや先生方に大好評でした。
続いて震災前と震災後の街並みを比べるため徒歩で移動します。びはんストアから国道45号線に向かうと下り坂になっています。国道45号線に来たところで「先ほど来たところより5メートル下がっていますがなんだかわかりますか?」との問いかけ。正解は、「ここは震災前の高さです。高くなっているのは盛土をしているからです。」タブレットで比較しながら 昔の街並み、震災時の写真を見比べながら確認します。ここは震災から変わらない所変わった所もあり椎屋さんのガイドを聞くとよく理解出来ました。
椎屋さんは災害復興住宅のお話をして「中心地を離れたくない人も多い。盛岡など内陸に一時避難した人は病院、買い物など便利なのでそのまま残る人も多いです。」と説明して頂きました。
さらに国道沿いを歩くと震災前からある倉の前で立ち止まりました。震災前は何軒かありましたが今は一つだけになり持ち主が残してくれたそうです。隣にある建物をタブレットで比較しながら確認します。ここの地域は住宅が建てられませんが商業用だったら建ててよい事になったそうです。かつてのメインストリートでした。
次に新生山田商店街脇へ移動。この商店街は8年前に出来ました。「なぜ他の所より1年早かったのか?」の問いかけ、「嵩上げ工事が無かった分早かった。メインストリートは車で移動する所で国道にあったほうが良いと考えたそうです。今見えている藤七屋(ラーメン屋)さんは朝6時30分から営業しています。」と説明して頂きました。
さらに御蔵山(おぐらやま)の高台へ、「山田町では825人の方が亡くなりました。人口の4% ここは100近い人が避難していたそうです。避難場所であるが危ない場所でもあります。」と教えてくれました。ここでは被災した「陸中山田駅の大時計」と「鎮魂と希望の鐘」を見学したあと代表で一人鐘を鳴らして頂きました。(合掌)
午前中の最後は御蔵山の下にある五篤丸水産の販売所があります。ここでつまみ食い第二弾ホタテ剥き体験です。ほとんどの生徒がホタテ剥きに挑戦。ホタテが苦手の人は胡麻ソフトが食べられます。椎屋さんの手ほどきを見て早速体験します。なかなかうまくいかない人もいましたが、みんな真剣に取り組んでいました。剥いたホタテはそのまま実食。嬉しい事にサービスでシュウリ貝(ムール貝)と赤皿貝のボイルを食べる事ができました。(有難うございました!)少し時間が押しましたがここでお昼タイムです。それぞれ御蔵山や公園で昼食をとりました。
2 「スローショッピング」体験
お昼ご飯の後再び集合して「スローショッピング」の体験です。
山田町の新たな取組としてだれでも安心して暮らせる住みやすい地域とするため、公営住宅に入居する高齢者や障害のある方をサポーターとお買い物のサポート体験を通して復興のまちづくりを学ぶ事が出来る体験です。
今回初めての試みであるため山田町社会福祉協議会の方にもサポートを頂きました。びはん隣の震災公営住宅に住む高齢者や障害者の参加者と対面した後お一人に2~3人の生徒でグループを作ります。それぞれ挨拶を交わしてスタートしました。年代的には、孫、ひ孫位離れていますが直ぐに打ち解けて会話をしながら楽しくお買い物をしている光景は微笑ましかったです。お会計も一緒にサポートし荷物を持って公営住宅の自宅まで一緒に運びました。
最後再び集合してスローショッピングの振り返りを行いました。
生徒:話していて普段一人暮らししている時より会話が進んでいたのだと思った。
社協:方言が理解できましたか?(全員うなずく)意外にも理解出来て良かったです。
サポーター:家におじいちゃん、おばあちゃんが居る家庭もあると思いますが、今回をきっかけにもっと会話をしてもらえればいいなと思いました。
今回のスローショッピングの取組は大変よいものだと思います。普段は高齢者が一人で重い荷物を持って買い物をしている人をよく見かけますが何か解決策が無いものかと感じていました。この取組は被災地ではなく日本中に広まればいいと思いました。
最後は集合写真を撮り、元気に岐路につきました。
※注意:行程内ではマスク着用・手指消毒を心がけ、全体写真の時だけ一部マスクを外しております。
【本編でご紹介した団体・施設のご案内(※ホームページ情報があるもののみご紹介します)】
【レポート:いわて復興応援 里舘 徹】
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