令和3年度盛岡第三高等学校第一学年 総合探究授業同行レポート★岩泉コース
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<プログラム提供者>
(株)岩泉フォレストマーケティング 松永 充信 氏(三陸観光プランナー)
岩泉町地域おこし協力隊 大山 幸真 氏
<実施内容>
・FSC森林認証の森 早坂高原散策
・山ある限り 人いる限り — 岩泉町での活動について- 松永氏 講演
・タッチウッド製作体験 / 薫製スモークチップ体験
1年4組・41名が盛岡の校舎からバスに乗って、岩泉町早坂高原に到着しました。岩泉コースのご案内は、松永さんです。地域おこし協力隊の大山さんにもサポートいただき、いよいよスタートです。
【FSC森林認証の森 早坂高原散策 】
午前中は、早坂高原の散策です。ここは、FSC森林認証の森 で、ブナを中心とした広葉樹林がずらっと立ち並ぶその景色の綺麗なこと!
会話は少なめで、静寂の空間に足元の枯葉を踏みしめる音だけが響きわたりました。松永さんが生徒の皆様に話しかけます。
「ブナという字は、漢字だと木へんに無し、と書くので、柱や板には使いにくい木なんだけど、この木は、森の貴婦人と言われています。水や栄養分を吸い込んで、動物の命を養っているんです。しかし今年はブナが凶作で、クマが人里に下りてしまっているのが残念なんです。」
おあと、森は災害対策にも役に立っているそうです。針葉樹は吹雪を防いでくれる、防雪の役割も担ってくれているとのこと。森林の役割は、実は静かに人や動物の命を守ってくれているんですよね。
声高に主張をしないけれど、堅実な仕事をしてくれる・・木材の魅力はここにあるのかなと。イイですね!こんな人に、私はなりたい(石川啄木にそのような詩、あったっけ・・・)??
【山ある限り 人いる限り — 岩泉町での活動について- 松永氏 講演】
次は「ふれあいランド岩泉」にて、松永さんからの講話です。
「岩泉町は本州一広い町です。森林率でいえば、日本全体は68%で先進国の枠組みOECD38カ国中、第二位、岩手は77%で全国で7番目なんです。岩手県内でみると、岩泉は第一位。東北の中でも岩手は山だらけ、といってもいいくらいです。」
岩手県は、たしかに山が多いですよね。みちのく潮風トレイルをやっていても、海沿いを歩いているのか、山沿いを歩いているのかわからなくなる時があります(右側が山、左側が海といった具合)。しかし、山の持つ役割の大きさ、価値について様々なお話を伺っていると、人と動物が共存しより良く生きていくために必要なものなんだな、と改めて思うことができました。
「岩泉に豊富にある広葉樹とFSC森林認証を活かしてSDGsに取
なんと、岩泉町の南部アカマツが先日終了した東京オリパラ大会の「選手村ビレッジプラザ」に提供されていたり、名古屋城の修復にも使われたことがあるそう!
(※後ほど、松永さんから東京オリパラ大会の卓球台の脚部に、岩泉町の「ウダイカンバ」という木材が使用されていたんだよ、とご連絡をいただきましたので追記しておきます↓↓
参考記事:読売新聞オンライン20210812 復興五輪を売り込め― 県産木材が卓球台や施設に…
https://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/feature/CO051612/20210811-OYTAT50028/)
県材木材の質の高さと高評価を受けていることには、驚きました。
灯台下暗し、とはまさにこのことですね。。
【タッチウッド製作体験 / 薫製スモークチップ体験】
昼食休憩を各自屋内・屋外で自由にとったあと、午後のメニューです。午後のプログラムは、タッチウッドアクセサリー作りとスモークチップ体験に取り組みました。
イギリスでは古くから厄除けのおまじないとして、願いを込めて「touch wood」と言いながら木製のものに触る風習があるんだとか。木に触れていると、気持ちが落ち着くとき、ありますよね。
タッチウッドアクセサリーの製作体験は、色んな種類の木材の中から自分好みの素材をセレクトし、紙やすりで削って完成させるといった、とても簡単な作業でした。天気にも恵まれ作業を屋外ですることができ、気分が良かったです。
スモークチップ体験はサクラ、ナラの2種の燻製チップを使用し、燻したウインナーを食べ比べるというもの。私も両方頂きましたが、正直木材の違いと燻製の香りの差があったのか、あまり良くわからず・・・どちらも美味しかったです。(※自分は日本酒の飲み比べもコメントができないタイプなもので・・・違いがわかる大人になりたいものです笑)
スモークの燻した薫りは、食品の素材をぐっと引き立たせますね。お酒のおつまみにも最高です。昨今キャンプブームもあるので、自らスモークチップを作り火を入れ、食品を燻すやり方も教えていただきたかったところです。大人向けに、そのようなプログラムがあってもいいかもしれません。
岩泉町は龍泉洞だけではなく、志たあめやさんや中松屋さんといった美味しいお菓子屋さんや、てしごとやさんのような不思議な工房、魅力的な食の楽しみを提供してくれている道の駅など、グルメな方にも大満足いただける立ち寄り場所がいくつもあります。
しかし今回の森林アクティビティは、岩泉町のそういったよく取り上げられる面ではなく、あまり知られていないけど自慢できることに光を当てたもので、SDGsを学ぶという意味でも、とても勉強になりました。
当センターでは、引き続き岩泉で学ぶ・楽しむといったアクティビティ開発のサポートを行い、今以上に参加者の満足度を上げることができるよう、磨き上げを進めてまいります。
【レポート:三陸DMOセンター いわて復興応援隊 イーティ】
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