令和3年度盛岡第三高等学校第一学年 総合探究授業同行レポート★大槌コース

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【プログラム内容】

1.大槌町 三陸の海 持続可能性を学ぶ/海洋について・岩手の漁業

(1)講義:大槌町 三陸の海 持続可能性を学ぶ/海洋について・岩手の漁業

(2)「おおつち海の勉強室」の見学とウミガメの観察

2.ジビエを通じて命を学ぶ

(1)鹿・狩猟を知ろう

  ① 動画視聴(ハンター兼澤)

  ② 鹿の革、角を触ってみよう

  ③ 鹿クイズ

  ④ ハンターのお話と鹿革ワークショップ

  ⑤ 動画視聴(ジビエツアー・捕獲の様子)

(2)「おおつちジビエソーシャルプロジェクト」について

(3)大槌鹿の試食

(4)共有・振り返り

【プログラム提供者】

1.東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター 北川 貴士 准教授、研究室員の方々

2.株式会社ソーシャル・ネイチャー・ワークス 藤原 朋 氏、及川 一輝 氏、MOMIJI株式会社 ドラゴン佐宗 氏

【プログラムコーディネート】

一般社団法人 大槌町観光交流協会 観光コーディネート 服部 真理 氏、小國 夢夏 氏

【当日の様子】

当日、バスの到着場所に行き違いが発生してしまい、開始時間が遅れてしまったものの、コロナ禍における密を避けるため、研究棟における講義、「おおつち海の勉強室」の見学、ウミガメの観察と3つにグループ分けしての授業が開始されました。

1.大槌町 三陸の海 持続可能性を学ぶ 海洋について・岩手の漁業

(1)講義:大槌町 三陸の海 持続可能性を学ぶ 海洋について・岩手の漁業

 研究棟における講義では、講師である北川准教授から、黒潮と親潮と津軽暖流がぶつかる恵まれた漁場である三陸の海の特徴や、全国に誇る三陸の海産物について説明がありました。その中で、サケやサンマなどの漁獲高の大幅な減少にも触れられ、海が変わってきているという事実を改めて学ぶことができました。

 また、SDGs(14.海の豊かさを守ろう)の観点から、水産資源は「自然の再生産システム」の産物であり、適正に利用することで持続的な利用が可能となることを学習することができました。

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(2)「おおつち海の勉強室」の見学とウミガメの観察

 2019年に新種として発表された「オオヨツハモガニ」の発見者である大土直哉さんより、「おおつち海の勉強室」における取組み内容や各展示物についてご説明いただき、生徒さん達も食い入るように展示物を確認していました。

 また、外の水槽では、ウミガメが泳いでいる姿を確認しながら、ウミガメ研究者である木下千尋さんから説明を受けました。(木下さんは「おおつち海の勉強室」の外壁やエントランスの絵を描かれたイラストレーターでもあります!)  生徒さんからは「今回このコースに参加しなければ、多分一生ウミガメに触ることはなかったと思います」と率直な感想を聞くことができました。

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※ 昼食を取り、研究棟前で集合写真を撮影した後、「おしゃっち(大槌町文化交流センター)」へ移動!

 

2.ジビエを通じて命を学ぶ

 さて、今回の大槌コースでは、“三陸の海と山の資源から持続可能性を学ぶ”ということで、午前中は「海の資源」を、午後からは「山の資源」を切り口とした「持続可能性」について学びました。

 司会進行は、株式会社ソーシャル・ネイチャー・ワークスのマネージャーである及川一輝さん。

 まず、ハンター兼澤さんの狩猟動画を視聴し、「命をいただく」・「命に感謝する」という意味合いを参加者それぞれが考えさせられました。考え方は人それぞれだと思いますが、可愛い鹿を残酷な…という見方をする方もいらっしゃるでしょうし、害獣駆除という面から仕方がないことだと思う方もいらっしゃるでしょう。

 次に、「鹿の革や角を実際に触ってみる」体験です。生徒さんの反応、様子もそれぞれ。

 引き続いて、「鹿クイズ」が6問出題され、全問正解者には豪華賞品が進呈されるというものでした。マニアックな問題もあり、なかなか難しかったのですが、全問正解が3名いらっしゃいました!

 他にも、ハンター・ドラゴン佐宗さんのお話や、鹿革によるキーホルダーづくりもあり、盛りだくさんの内容となりました!

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 次に、「おおつちジビエソーシャルプロジェクト」について、運営事務局である株式会社ソーシャル・ネイチャー・ワークス代表の藤原朋さんより、取組みの概要に関する説明がありました。

 「全国各地で、そして岩⼿県⼤槌町でも社会的課題となっている鳥獣被害。この課題を地域の財産へと変えていくための挑戦が『大槌ジビエサイクル』。その根底には、ハンター達に受け継がれてきた『命への感謝』という思いがある。シカの肉は狩猟するハンターから⾷⾁加⼯事業者へ、革や⾓はクラフト作家へ提供、他にも私どもの取組みに興味を持っていただいた人たちが現地へ足を運べるジビエツアーを開催など、協働(パートナーシップ)によって相乗効果を⽣み出すジビエサイクルの輪を広げていきたいと考えています。」

 そして、ご自身が人生の岐路に立った時の選択肢と、その中からどれを選択してこれまで歩んできたのか、生徒さん達の将来の参考となるようなお話も聞くことができました。

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引き続いて、「大槌鹿の試食」、「感想の共有・振り返り」、「質疑応答」があり、全プログラムの幕を閉じました。

最後に、質疑応答の内容を一つ紹介いたします。

Q:獣害を殺さずに被害を減らす方法はないものでしょうか?

A1:電気柵で囲ったり、麻酔銃で撃ち山へ帰すなど、鹿を殺さずに済むことが本来だとは思うが、殺さないことには追い付かないという現状がある。(ドラゴン佐宗さん)

A2:農業で生きていく方々にとって、田畑の被害は切実で生活が成り立たなくなる。害獣駆除とは言いたくないが、短期的にはしなければならない。それが人間のエゴだとしても捨てられていたものを食す、100%利活用しようということ。田畑と野生鳥獣との共存共栄の方法を見出すために電気柵以外にも、鹿が嫌いな音を出したり夜間は特殊なライトで照らすなどのテクノロジーも開発されてきている。皆さんの次の世代の人たち、まだ生まれてきていない人たちの時代には、害獣とか有害駆除という言葉自体をなくしていきたい。短期的には今やらなければならないことに着手し、中長期的にはそれらがなくなっていることを目指した活動を色々検討しながら推進していきたい。僕らも正解は持っていない。皆さんと一緒に今後も考えていきたい。(藤原朋さん)

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さて、今回の授業を通して生徒の皆さんは何かを思い、何を感じたのでしょうか。これから先の人生において何らかのヒントになれば幸いだと思います。

「東京大学大気海洋研究所」、並びに「おおつちジビエソーシャルプロジェクト」の皆様、今回もありがとうございました。大変お世話になりました。

(レポート:釜石サテライト 岩手復興応援隊 菊池 啓)

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